Twitterの終わり、Xの始まり

終わるかもとは思ったけど終わってほしいわけじゃなかった

既に社名をXへと変更していたTwitter社ですが、先日とうとうサービスのブランドに関してもTwitterからXへ変更されてしまいました。
具体的には、アイコンが馴染みのあった青い鳥から黒地に白のX一文字に変わりました。
イーロン・マスク氏による買収以降様々な仕様変更が行われてきましたが、名前という象徴的な部分に変更が加わったことで本格的に”終わり”を感じ取ったユーザーが多数おり、他のSNSへ移住する動きがまたぞろ活発になっているようです。MisskeyサーバのひとつであるMisskey.ioは登録者数が30万人を超えたとか。

では、これは本当にTwitterの終わりなのでしょうか?

例えば、国鉄は民営化によりJRと名前を変えました。現在メガバンクと呼ばれている銀行はどこも複数の銀行が統合してできたものです。
ですが、国鉄がJRになったからといってその日から鉄道が利用できなくなったわけではなく、銀行の統合で預金口座が凍結されたわけでもありません。それらのサービスは滞りなく使えています。
TwitterあらためXについても、名前が変わったからといってサービスが終了したわけではなく今現在もユーザーはツイートができる状態にあります。
よく言われる理不尽なアカウント凍結については解決されるべき重大な問題ではありますが、今回のこととは直接の関係はありません。

名前の変更は歴史的な区切りではありますし、後年から見ればTwitterはここで終わっていると扱うのかもしれませんが、今を生きる我々にとって重要なのはサービスの連続性でしょう。
Twitterはサービスの本体をそのままXと名前だけ変えて続いているのです。

私自身、Twitterに仕様変更などがあるたび「Twitterの時代は終わり! これからは分散SNS!」などとカジュアルに言い立てることをしていた時期がありましたが、今回の件に対する世間の反応を見ていてちょっと考えを改めたところがあります。

世間ではあたかも突然名前が変更されたかのごとく受け取られているようですが、マスク氏は以前からブランドを「X」とすることに言及していました。
数々の仕様変更についても、マスク氏は「Twitterをスーパーアプリにする」と言っているのでそのための動きであると考えられます。

スーパーアプリというのは、それひとつで何でもできる万能アプリというような意味合いです。
特にマスク氏が目指しているのは決済システムを導入することのようです。動画の投稿機能にも力を入れているので、大雑把なイメージとしてはTwitterにYoutubeとPaypalを合体させるというようなものでしょうか。
確かに、現代人にとってSNSと動画サイト、電子決済はなくてはならないものでしょう。それらをあわせたアプリならば万能アプリと呼んでもいいように思えます。

本当にマスク氏の構想どおりスーパーアプリ「X」ができあがったなら、それは終わりなどではなく新たな始まりと言えるでしょう。Twitterは「Twitter」ではなく「スーパーアプリXのSNS機能」として続いていくのです。

何が言いたいのかと言えば、マスク氏は実は意外とよくやっていて世間の評価は不当なのではないか(まだ評価する段階ではない)ということ、今後スーパーアプリとしてXが隆盛してくる可能性もあるかもしれないから縁を切るような発言は控えようと思うということ、あたりでしょうか。

なんにしろ、肝心のスーパーアプリについてはまだその全容が見えていない段階ですので、それが具体的にどのようなものになるのか、Twitterであった部分はどういう位置づけになるのか、引き続き注目していきたいと思います。

以上です
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